テクニカル分析 トレード手法

ゴールデンクロスは勝率が悪い?ダマシは○○を変えて解決しよう!

更新日:

 
 

投資をしている方なら、一度はゴールデンクロスを聞いたことがあるでしょう。
 
順張りをする際、1つのエントリータイミングとして昔からあるシンプルなサインですね。
 
しかし、ゴールデンクロスでエントリーしても勝率が悪い、負けてしまう…という経験をする方も多いです。
 
実は、ゴールデンクロスはちょっとした視点と使い方を変えると劇的に勝率が上がると知っていましたか?
  
この記事ではゴールデンクロスをもう一度認識し、負ける原因を知った上で、勝つための方法を解説していきます。
 
勝率が上がらず手法で悩んでいるのでしたら、原点に立ち返った手法構築のヒントになると思います。
 
 


 
 

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そもそもゴールデンクロスとは?

 
 
ゴールデンクロスは恐らく買いのエントリーサインの中ではかなりシンプルな分類に入るでしょう。
 
ですが、シンプルな分しっかり理解しなければいけないと考えます。
 
ここでは、ゴールデンクロスを構成する各要素について細かく解説していきます。
※基本知識がある方は、読み飛ばして下へスクールしてください。
 

移動平均線とは

 
ゴールデンクロスの話をする前に、ゴールデンクロスのサインを出す移動平均線について簡単に解説していきましょう。
 
移動平均線(Moving Average)とは、「ある一定期間のローソク足の終値の平均値を繋いだ線」です。
 
例えば5日移動平均線はローソク足5本分、100日移動平均線でしたらローソク足100本分の平均値をグラフ化した線になるわけです。
 
何日となっていますが、単純にローソク足の数と覚えてもらって構いません。
 
移動平均線は、移動平均線同士のクロスを見るだけでなく、傾きや数本の移動平均線の並びを見てトレンドの強さや方向を視覚的にとらえる事ができる最もシンプルでポピュラーなインジケーターです。
 
移動平均線には様々な種類がありますが、主に使われる移動平均線は単純移動平均と指数平滑移動平均線の2つを覚えておけば良いでしょう。
 
・単純移動平均線(Simple Moving Average):

指定した期間の終値の合計をその期間で割った値を表した移動平均線。
英語表記の頭文字を取ってSMAと表記される場合が多いです。
例:期間20の単純移動平均線→20SMA

 
・指数平滑移動平均線(Exponential Moving Average):

単純移動平均線より直近の値動きに比重起きつつ過去の値も考慮に入れた移動平均線です。
現在の値への追従性が高いため、短期取引で好まれる傾向にあります。
20EMA、100EMAと表記され、この記事では指数平滑移動平均線(EMA)を使って解説しています。

 

ゴールデンクロスとは

 

 
ゴールデンクロスは上の画像のように期間の異なる移動平均線2本以上を使い、長期の移動平均線を短期の移動平均線が下から上に抜けた状態を言います。
 
ゴールデンクロスは買いのサインと言われていますが、その理由は「駅伝」で例えるとわかりやすいでしょう。
 
例えば、駅伝の大会に出るすべての
チームの平均タイムが2時間だったとします。
 
しかしAチームの平均タイムが1時間50分だったら、全体から見たらAチームは早いことになりますよね。
 
これと同じで、長期の移動平均線(全体の平均)より短期の移動平均線(チームの平均)が上、つまり買いの勢いがある可能性と視覚的にとらえる事ができるわけです。
 
ゴールデンクロスと反対に売りのサインがデッドクロス。
 
長期の移動平均線を短期の移動平均線が下に抜けた時の事を言い、売りのサインとなる理由は先ほどと逆になります。
 
ゴールデンクロスの判断は移動平均線のクロスだけではなく以下の2点も判断材料にすると勝率も高くなると言われています。
 
★長期と短期のクロスの角度が急な方がいい
しっかりとしたクロスの方が「だまし」が少ないと言われています。
 
しかし、このクロスの角度は個人のとらえ方で変わっていまいますし、ご自身で過去チャートを見てもらうとわかりますが、非常に曖昧な表現で基準がないため、実戦ではあまり気にしなくて良い部分のと言えるでしょう。
 
★移動平均線の向きに注意

 
ゴールデンクロスは上図の①より②や③の状態の長期移動平均線を短期移動平均線が上抜けしたときの方が成功確率は高くなるのですね。
 
先ほど移動平均線の説明でも話しましたが、移動平均線は向きと角度でトレンドの強さを判断できます。
 
ですので長期移動平均線の向きが下向きから水平そして上向きになった、つまり長期的な相場の流れも上昇になったと考えられますよね。
 
長期的な流れが上昇の時に短期的な流れも上昇つまりゴールデンクロスした部分は強い上昇の始まりと考えられるわけです。
 

移動平均線の期間設定

 
ゴールデンクロスを見る移動平均線の期間設定は気になるところでしょう。
 
しかし、結論を言うと移動平均線の期間設定は自分で探すしかないとしかないです。
 
どの時間帯のどの相場を狙うかによってインジケーターの設定数値はトレーダーの数だけあるわけです。
ですから、この数値と他人が言い切ることは出来ないのです。
 
ですが、ある程度の目安として20日移動平均線と50日移動平均線あたりから検証してみても良いでしょう。また、各ブログの数値を参考に始めてもいいと思います。
 
ただし他人の手法を参考にする場合に重要なことは、その数値が絶対と思わない事。
 
他人の真似から入ることは大事ですが「相場の見え方は人それぞれ」と言われるようにインジケーターの使い方も人それぞれですからね。
 
チャートの一例ですが、下の画像のようになります。
 

 
メインの時間足に限って言えばメインチャートは10EMAと30EMAと雲を判断基準の一つにしています。
(注:EMAは指数平滑移動平均線、雲は一目均衡表の雲のみの表示です)
 
順張りのみ狙う裁量トレーダーであれば、
各インジケーターのクロスを多用するのがおすすめです。
 
この期間設定の理由は後から解説しますね。
 
 

ゴールデンクロスの勝率が悪くなる原因は2つ

 
 
・だましに合う
・ゴールデンクロスが遅い

 
恐らく「ゴールデンクロスが使えない」と言っている方は、この2つの原因で負けているからでしょう。
 

 
このチャートの丸で囲った部分のような状態だと思います。
 
ですが、例えばこのような「だまし」が無ければゴールデンクロスの勝率はグッと上がるのではないでしょうか?
 
無駄な負けを減らし、勝率が高いポイントを狙うのは投資で勝ち続けるためには重要な要素です。
 
このポイントについては次章詳しくお話しましょう。
 
 

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ゴールデンクロスの勝率を劇的に上げる考え方と使い方!

 
 
ゴールデンクロスの勝率が悪い大きな原因は「根拠がゴールデンクロスしか無い」という点です。
 
ゴールデンクロスの勝率だけではなく他のエントリーサインについても同様で、どれだけエントリーする根拠が多いかで勝率が変わってくるのですね。
 
ゴールデンクロスの勝率を上げるための根拠は以下の3つが考えられます。
 

 
・オシレーターで判断する
・マルチタイムフレーム分析を取り入れる
・ローソク足も移動平均線と考える

 

 
この3点について詳しく解説していきます。
 

オシレーターで判断する

 
オシレーターは逆張りの指標という考え方が一般的ですが、視点を変えると順張りしてはいけない部分を教えてくれる指標ともなります。
 
例えば先ほどの「だまし」にあった部分。
 

 
オシレーターとしてストキャスティクス(5、3、3)を入れてみました。
 
ストキャスティクスは2本のラインのクロスを見てエントリー根拠としたり、80%以上で買われすぎ、20%以下ならば売られすぎの判断に使用するオシレーターです。
 
上図ではゴールデンクロスをしたオレンジライン部分はストキャスティクスがデッドクロス直前だったり、まだ下降中だったりしてますよね。
 
このようにオシレーターで順張りのリミットを見る方法はエントリーしない根拠として有効なんですね。
 

マルチタイムフレーム分析(MTF)を取り入れる

 
相場は長期足の流れに従う。
 
この考えはテクニカル分析の基礎ですね。
 
もう一度、先ほどの「だまし」の部分を長期足で見てみましょう。
 

 
時間足を2つ上げたチャートです。
オレンジの縦ライン付近が先ほどの「だまし」部分ですが、まだ上昇と判断できません。
 
逆に下の画像のように上位足がゴールデンクロスした後を下位足(エントリーの時間足)で見てみましょう。
 

 

  

  
上位足のゴールデンクロス後の背景が青部分を時間足を2つ落とした下位足で見るとゴールデンクロスが5つ。
 
5つとも負けにはなっていないですよね。
 
このように上位足で方向を確認すればゴールデンクロスだけでも勝率が劇的に上がりますよね。
 
マルチタイムフレーム分析(MTF)は順張りでも逆張りでも非常に有効な分析方法です。
 
ぜひゴールデンクロスに限らず色々な手法に取り入れてもらいたい分析方法です。
 

ローソク足も移動平均線と考える

 
移動平均線は「ある一定期間のローソク足の終値の平均値を繋いだ線」と解説しました。
 
ですから期間1の移動平均線つまりローソク足の終値を移動平均線と考えローソク足と移動平均線のゴールデンクロスもエントリー根拠になるのではという考え方です。
 
マルチタイムフレーム分析が前提ですが筆者の設定もこの考え方がベースになっています。
 

 
オレンジのラインは上位足でローソク足が短期の移動平均線を上にクロスした部分です。
 
・雲の上→上昇が強い
・短期・長期の移動平均線がゴールデンクロスしている
・移動平均線が上向き
・短期の移動平均線をローソク足が上抜け→グランビルの法則
 
ローソク足を移動平均線と考えゴールデンクロスを狙うと上位足で最低4つの根拠がそろうわけです。
 

 
上位足の①のポイント付近の時間足を2つ落とした下位足です。
 
他の要因もあると思いますが、雲を抜けて雲で反発を確認した①のローソク足から移動平均線がデッドクロスをした②部分までポジションを持っていたとすれば、利益は十分残せるでしょう。
 
これは1例ですが、ゴールデンクロスの使い方がなんとなく感じてもらえれば幸いです。
 
 

まとめ

 
 
ゴールデンクロスの勝率は決して悪くありません。
 
ですが、ただゴールデンクロスを狙っただけでは勝つことは難しいと、この記事で理解してもらえたでしょう。
 
ゴールデンクロスをはじめダウ理論やグランビルの法則、各チャートパターンなど相場の基本法則は非常に強力なエントリーサインです。
 
しかし、単体では無駄な負けを重ねてしまいます。
 
同時に様々な手法は相場の基本法則をベースに考えなければ勝てない手法になってしまうのですね。
 
そして一番大事なことは、その手法を自分の使い方にアレンジし根拠を重ねることでしょう。
 
ゴールデンクロスは視覚的にも見つけやすくシンプルですから、ぜひエントリー根拠のベースにしてください。
 
そして、この記事を参考にしてゴールデンクロスで勝ち続けられるトレーダーになっていきましょう。
 
 
 

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