株価水準が低く、安く買えることで個人投資家に人気の低位株。
今日は、そんな低位株の中でも大きく株価が伸びる銘柄の
スクリーニング方法についてお伝えします。
具体的な数値を出していくので
実際のトレードにも活用しやすく、
日経平均の下落などで
市場が全体的にさえない時に
使える方法かと思います。
使う指標を先にお伝えしてしまうと、、
✓ 現在の株価
✓ 浮動株比率
✓ 営業利益の推移
✓ 発行済み株数
✓ 営業キャッシュフロー
です。
ちなみに、これから紹介する条件に当てはめていくと簡単には銘柄は出てこないです。
仕込んでから利益を回収するまでに時間がかかるもしれません。
それでも、訳の分からない低位株に投資することはなく、
可能性のあるものにだけ投資ができるので、有効なスクリーニングだとは思います。
それでは、始めます。
目次
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1.狙う銘柄の条件
低位株とは、そもそも何をもって「低位」なのかというと、
一般的には、1単元(100株)の売買金額が10万円未満、
つまり株価が1,000円を下回ると低位株と呼ばれることが多いようです。
また、株価が安いのに合わせて発行済み株式数が多いといった特徴が挙げられます。
市場については、東証2部、ジャスダック、マザーズなどの新興市場が多いイメージですが、銘柄によってまちまちなので特にこだわりません。
一応、東証一部は抜くかなという感じです。
低位株は短期間で急上昇して急落もするので、ハイリスク・ハイリターンの代名詞のように言われるものの、
見方によっては非常に有用な投資対象です。
というのも、
安定していると言われる東証1部銘柄は、
その多くを海外を中心とした大口投資家が動かしていて、
日本を代表する日経225採用銘柄においては
なおその色が濃く、先物にも振り回される動きをしています。
しかし、低位株であれば商いが薄く、
外国人や大口投資家の参入が少ないです。
なのでその分、普段の値動きは緩く、
言い方の良し悪しを置いておけば、素人が多いので、いったん上昇するとここぞとばかりに買われる傾向にあります。
実際、ある日突然急騰して、驚くほど高値まで買われる低位株をよく見かけます。
仕手戦になると厄介ですが、エントリーポイントを間違えなければ、もしかしたら大型銘柄よりも戦いやすいかもしれないです。
2.スクリーニング条件
それでは、狙う銘柄の具体的なスクリーニング条件を挙げていきます。
① 現在株価:150円~199円
② 浮動株比率 20%以下
③ 発行済み株数 3000万株以下
④ 営業キャッシュフローがプラス
① 現在株価:150円~199円
大きく急騰する低位株によく見られる傾向として、100円代後半という株価には注目したいところです。
たとえば、現在株価150円から180円の銘柄に人気が集まり、200円を超えてきた場合、ストップ高の値幅制限が、50円から80円という幅にアップします。
このため、急騰後の勢いを増しやすく、この価格帯の銘柄には注目が集まりやすい傾向があります。
② 浮動株比率30%以下
浮動株とは、経営者などが持っていない、市場で売買される株式のことを言います。
たとえば、総発行株数が1,000万株の銘柄があったとします。
浮動株比率が 5%の場合、実際に市場で売買されるのは、1,000万株のうち、50万株にすぎません。
つまり、少ない株数を参加者が取り合うので、一度高騰すれば、人気(希少性)が高まり、株価が急上昇しやすいのです。
一般のモノに例えれば、品薄状態になるということですね。
なので、株価だけでなく浮動株比率の小ささ=希少性の高さも同時に見て行ってください。
私の主観ではありますが、浮動株比率は30%以下の銘柄を狙うと良いと思います。
※もっと低い方が望ましいですが、銘柄が見つからない場合もあるため、 拾いやすくなるよう30%以下としています。
浮動株比率が小さいと、この記事で紹介するような「仕手化」といわれる急騰を記録することもあります。
過去の例かつ極端なケースですが
5912 OSJBホールディングスという銘柄は、
株価が10倍近くまで急騰した際、浮動株比率がたったの1.6%でした。
(5912 OSJBホールディングス 月足)
そのため、急騰後に一気に株式の奪いあいになり、株価が短期間で跳ね上ったのです。
もちろん、浮動株比率が低すぎても、
・特定の株主の動きに値動きが左右される
・売りたいときに売れない
というリスクがあるので、その辺りのリスクは考えておいた方がいいです。
ここまでの流れをまとめると、
1.株価が 100 円代後半の銘柄の中から、
2.浮動株比率の少ない株を見つける。
スクリーニングには、楽天証券のホームページを使うのが便利です。
①項目:国内株式で、「スーパークリーナー」をクリック。
↓
②詳細関連項目をクリックして「株価」を選択
↓
③株価を150~199円に設定
↓
④抽出された銘柄の四季報を見る
↓
⑤四季報の中の企業情報→浮動株比率が掲載されてあるので、その数字を確認する。
という流れで簡単にできますので、試してみてください。
ちなみに、上記の条件に当てはまっていても、あまりに業績の悪い銘柄は除外します。
低位株なのに業績?と思われるかもしれませんが、ここで求めるのは好業績ではなく「最低限」の業績です。
株価が動き出したときに、大口の投資家たちが「買いたい」と思える条件が最低限揃っていなければ、大きく上昇しづらいです。
除外基準は簡単で、、
・つぶれそうな会社=継続に関する疑義注記がある会社
・過去3年で営業利益が出ていない会社
この2つです。
良い会社を絞るというより、ダメすぎる会社を除くという事です。
これらは、四季報の情報から読みとることができます。
③ 発行済み株数 3000万株以下
株価上昇の要因として、発行済み株式数が少なさも指標として見ていきましょう。
これはあまり厳密に考えない方がいいですが、3000万株を下回っていると良いと思います。
ただ、①株価②浮動株と比べて、そこまでこだわる必要はありません。
④ 営業キャッシュフローがプラス
営業キャッシュフローとは、会社が本業とする事業で1年間に得たお金の量のことです。
商品の販売やサービスの提供など、会社が日々の営業活動から得た売上から、
商品の販売や仕入れ、経費や人件費の支払いなど差し引きします。
つまり、その会社はいくらのお金を1年間で生み出せるのか?その実力が明確に表れる数値です。
簡単に説明すると、営業キャッシュフローは多いほど良いとされる指標で、営業キャッシュフローがプラスであるというのが、投資する上では必須条件です。
営業キャッシュフローがマイナスの会社は、借入金の返済や新規の投資はもちろん、営業能力を維持するためにも借入金に頼らざるを得ないので、業績は悪化します。
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2.売買の際に気を付けること
ちなみに、当記事で紹介している売買方法は、
こちらの関連記事とは対照的な売買方法になります。(笑)
なので、やるかやらないかは、あなたの判断にお任せします。
低位株投資のポイントとしては、過去の週足の形を見ます。
どんな形を見るかというと、
普段は株価がほとんど動かないのに、ある一時だけタワーを形成するように吹き上がり、短期間で急落後しばらく心肺停止している銘柄です。
こんなことを過去何度も繰り返している形跡があれば、投資対象として狙っても良いでしょう。。
たとえば、3237 イントランスは、 過去100円台後半から300円近くまで何度か急上昇しては急落を繰り返しています。
このような銘柄を扱うので、「いつも使える」投資法ではないです。
ただ、急上昇する可能性を見越して、株価が安いうちに仕込み、吹いた時に売る。
という、心の準備が出来ているのであれば、取り組んでみる価値はあると思います。株価も安いですしね。
まとめ
本日の記事は以上です。
あたらめて低位株スクリーニングのポイントをまとめると、
1.現在株価150~199円
2.浮動株比率30%以下
3.発行済み株数3000万株以下
4.営業キャッシュフロープラス
です。
この条件にあった上で、少なくとも3年以上赤字でない、健全な経営をしている銘柄を探してみてください。
注意点としては、おそらく時価総額が十数億円、発行済み株が数千万万株しかない小型株もふくまれるので、買った後に動かない・売れないというリスクはあります。
なので、資産の一部でトレードをするようにしてください。
とはいえ、「低位株」であっても、中にはストップ高を狙える=大化けする可能性を秘めている銘柄も沢山ありますので、トレード手段の1つして試してみると面白いと思います。
それでは。